名馬G1 ジョッキー

G1を何勝もした名馬の背中にいるのは、何もトップジョッキーだけではありません。かつて新人騎手は、厩舎に所属したらよほどのことがない限りずっと所属し続けていました。そこで自厩舎の馬の調教を手伝い、その厩舎の主戦騎手として活躍するのが一般的でした。厩舎期待の馬はトップジョッキーに新馬戦から依頼することも多いのですが、そのような期待馬が必ずしも走るとは限りません。

マイナー血統であまり期待されていない馬が、どんどん力を付けて行き、人馬ともにトップに上りつめることも稀にあったのです。ですから昔は名馬であっても、マイナー騎手が主戦であることがちょくちょくあったのでした。

しかし現在は調教師より馬主の権力が圧倒的に強く、そういうケースはほとんど無くなりました。地方競馬や海外から上手い騎手が多数移籍してから、若い騎手のG1レースでの騎乗機会はほぼ無くなったからです。また有利馬に乗っていても、馬主の意向で大レースにはトップ騎手に乗り換わることも増えているのです。これが現在生え抜きの騎手が育たないと叩かれる由縁です。

ジョッキー